私共のビジョン 佐渡が島 × キノコの原木栽培

佐渡が島の雄大な自然環境に育くまれた「キノコの原木栽培」を通じて、「里山の保全」と「地域の活性化」を目的とするプロジェクト。きのこの原木栽培は、最も自然に優しい栽培方法であると共に、地域の里山の保全と林業の在り方を変える力を秘めていると考えております。

まいたけ ▼原木栽培のキノコとは?
むかしむかし山でマイタケを見つけたときは思わず舞って喜んだことから「舞茸」という名前が付いたという逸話が残っているように、一部の種類を除いて、キノコとは1年に1度、旬の時期のみ発生したものを収穫し、自然の恵み感謝しながら召し上がる貴重な食べ物でした。私どもの取り組む原木栽培は、木の伐採から始まります。原木栽培とは、山の奥深くの自然界でキノコが発生するのに欠かせない環境や気象条件を身近な里山で再現し、そして時折、散水をしながらキノコの発生を只々、待ちわびる取り組みです。この栽培方法は完全無農薬は云うまでもなく、『環境にもっとも優しいキノコの栽培スタイル』なのです。

▼キノコの周年栽培には限界があります
昨今は、皆様方ご周知の様に市販のキノコは自然の収穫時期とは関係ナシに消費が可能な周年栽培が年々益々盛んになり、工業的に生産される一部のキノコでは、菌糸を植え付けてその母体となる培地において、木を粉砕したオガ屑を全く使わずに「トウモロコシ軸の乾燥破砕品」などを使って栽培したキノコが大量に出周っていると云う現実があります。 一般の消費者や流通業者にとっては一年中何時でも手に入る大変便利な作物ですが、本来の摂理であれば、“木(キ)の子(コ)”であるべき「キノコ」が、「トウモロコシなどの子」になっているようで、これは一体どう云う事でしょうか。

▼キノコの本当の味を知ってほしい
かつては私も人工的な周年栽培を営んでいました。しかし何時しか集落周辺にはキノコの人工栽培に欠かせないオガ屑のもととなる“木”は沢山あるものの、実際にオガ屑は島外から仕入れるより他無らないという離島特有の経済環境の矛盾について考えるようになり、足元の資源である里山の“木”に目を付け、現在取り組んでいる自然にやさしい原木栽培に取り組むようになりました。市販の物よりも約6倍美味しく、天然物と同じ程の品質のキノコは“香り”が違います。キノコ本来の“風味”や“味わい深さ”や“コク”をお楽しみください。これまでご利用頂いたお客様からは「いままで食べてきたキノコとは一体、何だったんだ…」という声を頂いております。

栽培地 ▼佐渡が島 × キノコの原木栽培
私が暮らす内海府の地域では標高1000メートルを超える大佐渡山系を背後にした海岸線に沿って集落が広がっており、材料として欠かせないコナラなどの雑木林はかつての炭焼きの名残りで身近な山に多く残っております。また、きのこの原木栽培を行うにあたっては、発生のタイミングが一度に重ならない様にすることも重要です。大佐渡山系のおかげによって海岸線から比較的近い範囲内で、栽培地を標高50~300メートルの場所に分散させることも可能です。まさに佐渡が島はキノコの原木栽培に適していると私は考えます。

森内ワーク ▼プロジェクトで何を実現したいか?
きのこの原木栽培を、かつての炭焼きに代わる地域産業として育て、集落や島の将来に活路を生みだしたいと考えています。きのこの原木栽培の生産と流通のプロセスにおいて、本物のキノコの味を知ってもらいながら、雑木の伐採からはじまる里山の環境保全に、直接的にでも間接的にでも、少しでも多くの人に関わりを持ってもらいたいと思っています。産業や起業なくしては、地方創生は語れないと考えています。ご支援をどうぞ宜しくお願いします!

コナラの伐採 ▼田舎の風景を生んでいるもの
自然から人間は、快適に暮らしていくために必要な恵みを得てきました。かつての佐渡が島では“炭焼き”が、現金収入を生む重要な産業の1つであり、炭焼きを通じて森は先祖代々にわたって、大切に維持・管理されてきました。それはまさしく、ここに暮らした先人の知恵や努力の賜物であり、自分の子供や孫の代のことまで考えながら自然を壊すことなく恵みを得るために、身近な森に手を加えながら、里山が作られてきました。

日本中の至るところで、このような地域の特徴や時代のニーズに応じた“地域ごとに独自に根付いた生活の技術”が代々受け継がれてきたはずです。そういった産業に支えられて、かつての集落には人がたくさん暮らし、田舎や地方にもっともっと活気があった時代が続いてきました。そういった郷土の生活史を親から教わり、知っているのは私たちの世代までだと感じているからこそ、佐渡が島の里山の風景、素晴らしい自然環境を大切に引き継いで行きたいと考えています。

■佐渡が島へのアクセス
◆新潟港~両津港
佐渡が島へは新潟港より高速船60分。(フェリーで2時間30分)
佐渡汽船ホームページ http://www.sadokisen.co.jp/
◆東京~新潟
新幹線で約2時間30分。その他にも各社から夜行も含め高速バスが1日に数本運行しています。
◆島内での交通手段
路線バスもありますが本数が少ないのでレンタカーがお勧め。
新潟交通式ホームページ http://www.niigata-kotsu.co.jp/