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味噌製造法今は昔 the traditional method of Sado miso![]()
昔は資料館にある大きな三州釜でふうふういって蒸し上げました。今はステンレス高圧蒸煮缶が自動的にほどよく大豆を蒸し上げます。 蒸し上がりの大豆の美味しさは格別です。
今は昔、こうじつくりはプロの秘密の世界でした。あたためる、冷ます、この基準は杜氏のカンできまりました。 現代のこうじは、ほどよい感覚をコンピュータが記憶して、風をとおす、かき混ぜる、加熱する、ベストを目指し一連の作業を進めます。 試食したい、「こうじのひねりもち」。
味噌の原料は、大豆・米・塩の3種類。それぞれの品種に合わせて配合することは大変な経験が必要でした。 現代は塩を基準に大豆・米が正確にコンピュータ制御され仕込みされます。 赤味噌・白味噌・つぶ味噌・こし味噌でそれぞれちがいます。
まぜること、こんな簡単なことが実は大変な仕事です。 何ヶ月もかけて熟成醗酵する味噌は、醗酵しすぎても、醗酵しなくても味噌になりません。成否の原因は、主として塩加減にあります。 少ないと腐敗し、多すぎると醗酵が抑制されるのです。ほどよいこと、こんな単純さが味噌の良否を決定します。
今は昔、この仕込工程がまた重労働の一つでした。 背負子に箱をつけて、大豆と米と塩の混合物を大桶に仕込みました。 当時の一人の運ぶ単位は90kgでした。今ならとても持ち上げることも出来ないでしょう。現代は5トン単位であっさりと持ち運びます。
その昔の、仕込容器は100%木製桶でありました。なかでも杉の大桶仕込が最高とされ、
マルダイもこの仕込蔵から日本一の商品を多数産出し、大賞を受賞いたしました。
味噌は空気に触れると、酵母が活発に活動し、その時に独特の風味を形成します。だからその香りを決めるものは、この天地返し になります。スコップで一つずつすき上げる。大変な作業でありました。 そして今、科学技術省長官賞を得たマルダイ発明の掘出機が活躍。
そして今、伝統の技法を連綿と引き継ぎ、現代感性の美味求心。 お伝えしたいのは風味です。 |