佐渡のくせ者 > 鮎の石焼き29

鮎の石焼き   佐渡羽茂郡の「あゆの石焼き」

佐渡羽茂郡に「鮎の石焼き」あり。
その味覚珍にして、他に例えようなし。
川原の石をまず焼く。その時間3~4時間に及ぶ。
この3~4時間は、その後の宴席の開宴時間に密接に比例する。
賢明なる諸賢はご承知だろうか。石はいかにも忠実で、4時間焼いた石はその後4時間予熱を有し、 一方手抜きして1時間しか焼かない石は、1時間でさめてくる。
なんだか味噌の製法に酷似すると雑感するは、味噌屋のつぶやき。
この焼いた石の上に、マルダイみそで土手を造る。土手の中にはお酒ベースの池を造る。
この池に鮎をひたして骨を抜く。次に、砂糖・ウルカ(鮎の内臓)を加え、土手の味噌をときほぐして加えていく。
香ばしい焦げ臭と鮎の内臓の苦さと砂糖の甘さが奏でる、見事珍なる鮎料理が出来上がる。
一方茄子は石を焼いた火床にほうりこみ、焼き茄子として、これに鮎の石焼きをペーストして召し上がる。
珍なるかな「佐渡羽茂郡の鮎の石焼き」
過去に多くの文人墨客・政財界・スポーツ人がその味にうなること数知れず。
清流羽茂川のせせらぎのほとりで催す、野趣豊かな佐渡人の誇り。そは「鮎の石焼き」と称す。
☆羽茂川の鮎の解禁は、8月1日で、1ヶ月間が一番のおすすめシーズン。